学生が任意整理するときに知っておくべき2つのポイント

大学や専門学校に通っている学生でも、クレジットカードや学生ローンなどを使い過ぎて支払いができなくなってしまうケースは少なくありません。

返済できない借金を抱えてしまった場合、学生であっても任意整理で借金を減額してもらうことが可能です。

ただし、学生の場合は知っておくべきポイントが2つありますので、順番に説明していきます。

学生でも親に内緒で任意整理することは可能

任意整理とは、弁護士や司法書士に自分の代理人となってもらい、お金を借りた会社と交渉してもらって、利息・遅延損害金の全額カットや返済期間の延長(60回払い程度)を認めてもらう手続きです。

借金問題を解決するための手続きを債務整理というのですが、債務整理にもいくつか種類があり、任意整理はその中でも親や周りの人にバレにくいものだといえます。

例えば、借金の元本を減額してもらえる「個人再生」や、借金そのものをなくしてもらえる「自己破産」の場合、裁判所を通す手続きとなるため、同居している家族の収入がわかる書類が必要になり、それをきっかけとして親にバレるおそれがあります。

一方、任意整理は自分と会社側とが直接行う交渉であり、裁判所とは関係がないので、家族の収入がわかる書類は必要になりません。

ただし、任意整理をする学生が未成年である場合は、手続きをするにあたって保護者である親の承認が必ず必要になるため、親に内緒で任意整理をすることはできません。

学生が任意整理するならアルバイトなどでの収入が必要

任意整理をすると利息や遅延損害金は0円にしてもらえますが、元本は60回払い程度の分割払いで全額返済しなければなりません。

そのため、任意整理を選ぶなら借金額を60で割った金額を毎月支払っていけるだけの収入が必要になります。

例えば、借金額が60万円だった場合は毎月1万円、借金額が120万円だった場合は毎月2万円を返済に充てる、という具合です。

返済に十分な収入が確保できればアルバイトでも全く問題はありません。

まとめ

学生が任意整理する場合、成人している学生であれば親にバレないように手続きを行うことが可能です。

一方、学生が未成年の場合は親の承認がなければ任意整理の手続きを行うことができないため、必ず親に相談する必要があります。

なお、任意整理では60回払い程度の分割払いで元本を全額返済しなければならないため、借金の総額を60で割った金額を毎月返済していけるだけの収入を確保できるようにしてください。

任意整理で奨学金は減額できる?返せない場合の対策を紹介

学生の頃に奨学金を借りて、返せなくなってしまったという人は多いですが、実は奨学金を任意整理で減額してもらうことはできません。

ただし、任意整理で奨学金以外の借金を減額してもらい、返済の負担を軽くすることは可能です。

また、奨学金を提供している日本学生支援機構は救済制度を用意しているので、併せて利用するとよいでしょう。

奨学金は任意整理で減額してもらえない

任意整理とは、弁護士や司法書士を代理人としてお金を借りた会社と交渉し、利息・遅延損害金のカットや返済期間の延長を実現するための手続きです。

しかし、奨学金の場合はもともと利息が非常に低いかまったくないうえ、返済期間も10年などの長期に設定されているため、任意整理をしてもメリットを受けることができないのです。

また、日本学生支援機構は任意整理による遅延損害金のカットを受け付けないことで知られています。

そのため、奨学金自体を任意整理で解決するというのは難しいのが現実です。

奨学金自体は任意整理ではなく救済制度で解決

日本学生支援機構は、奨学金の猶予制度や減額返金制度を用意しています。

病気で働けない、生活保護を受けている、失業しているなどの条件に当てはまる人であれば、猶予制度や減額返金制度を利用することができますので、日本学生支援機構のウェブサイト(https://www.jasso.go.jp/)から申請してみましょう。

任意整理で奨学金以外の借金を減額してもらうことはできる

奨学金の返済が苦しいという人の中には奨学金以外にも借金をしているという人も少なからずいると思いますが、銀行・クレジットカード・消費者金融での借金であれば、任意整理で減額してもらうことが可能です。

例えば、アプラスから30万円とアイフルから80万円の合計110万円を借金している場合、一般的な例でいうと毎月約55000円を返済し続け、最終的に約132万円を返済することになります。

しかし、任意整理をすれば利息の約22万円は全額カットとなり、毎月の返済額も約18000円まで減らすことができます。

まとめ

奨学金はもともと金利が低く、返済期間も長期になっているうえ、日本学生支援機構は遅延損害金のカットに応じないため、任意整理の対象に含めてもほとんどメリットがありません。

奨学金が返せない場合は、日本学生支援機構が用意している救済制度を利用しましょう。

なお、銀行・クレジットカード・消費者金融での借金もあって奨学金の返済が苦しいという人であれば、奨学金以外の借金を任意整理することで生活に余裕を取り戻し、奨学金の返済ができるようにするという方法もあります。

任意整理でブラックリストに載ると生活にどんな影響が出る?

任意整理は利息の全額カットや返済期間の延長によって借金を確実に減らせる手続きですが、唯一のデメリットとして「ブラックリスト」というものがあります。

ここでは、任意整理でブラックリストに載ることで、生活にどんな影響が出るのかを説明していきます。

任意整理でブラックリストに載ると5つのことができなくなる

任意整理をすると、お金を貸す会社が加盟している「信用情報機関」に情報が登録され、「ブラックリスト」といわれる状態になります。

ブラックリストに載っている間はお金に関する信用がない状態であるため、クレジットカードの利用や作成、ローンやキャッシングでの借金、分割払いでものを買うこと、借金の保証人になること、賃貸契約で信販系の保証会社を利用することといった、信用が必要な5つの取引ができなくなります。

任意整理でブラックリストに載る期間は5です。

この期間が終われば、信用情報機関から任意整理の情報が削除され、ブラックリストによる制限が解除されるので、元通りに信用が必要な取引ができるようになります。

任意整理によるブラックリスト状態が解除されたか知る方法

任意整理をしてから約5年が経過するとブラックリスト状態は解除されますが、そのときに通知などは特に来ません。

そのため、自分のブラックリストが本当に解除されたのかどうか確認するには、信用情報機関に信用情報の開示請求をする必要があります。

信用情報機関には、JICCCICJBA/KSC3種類があり、JICCCICはインターネット、郵便、窓口で信用情報の開示を受け付けています。JBA/KSCは郵便のみの取り扱いとなります。

任意整理でブラックリスト状態になっている間の対策

任意整理をするとブラックリストによる制限のためにクレジットカードが使えなくなるので、電気代やスマホ代などをクレジットカード払いにしている人は、支払方法を変更しておく必要があります。

また、デビットカード(支払いをすると即時でお金が引き落とされるカード)やプリペイドカード(あらかじめチャージした金額の範囲内で支払いができるカード)を作っておけば、インターネット上の支払いなどに利用できて便利です。

まとめ

任意整理をするとブラックリストに載り、クレジットカードが使えなくなる、新たに借金ができない、分割払いができない、借金の保証人になれない、信販系の保証会社が利用できないといった制限を受けます。

ブラックリストは約5年で解除されますが、確認するには信用情報機関に問い合わせる必要があります。

ブラックリスト期間中も、いくつかの対策を取れば不便さを軽減することが可能です。